『古事記』【神話解説】スサノオの系図を徹底解剖!宗像三女神や大国主との意外な関係とは?

神様の話

「暴れん坊神様」として知られるスサノオ。しかし、彼は多くの神々の祖先であり、その子どもたちの系譜は日本の神話に深く関わっています。

スサノオの子どもは大きく分けて3つのグループ

グループA:アマテラスとの誓約で生まれた宗像三女神

多紀理毘売命、多岐都比売命、市寸島比売命の三女神です。宗像三女神と呼ばれています。

誓約(うけい)の目的

この誓約は、スサノオが姉のアマテラスを訪ねる際に行われました。スサノオが天から高天原に昇ってきた際、その勢いが凄まじかったため、アマテラスは「弟が攻め入ってきたのではないか」と警戒しました。

そこで、スサノオは自分に邪心がないことを証明するために、「誓約」という形で神々の意思を占うことを提案しました。誓約とは、神の力によって神意を証明する、一種の占い儀式です。


誓約の儀式と結果

スサノオの提案に対し、アマテラスは自分の持ち物と、スサノオの持ち物から、それぞれ子どもを産むことに同意しました。

  1. スサノオが神を生む
    • まず、アマテラスはスサノオの十拳剣(とつかのつるぎ)を受け取り、それを口の中で噛み砕き、息吹を吹きかけます。
    • すると、その息吹から三柱の女神が生まれました。この女神たちが、宗像三女神(多紀理毘売命、市寸島比売命、多岐都比売命)です。
  2. アマテラスが神を生む
    • 次に、スサノオはアマテラスが身につけていた玉(八尺の勾玉の五百津御統)を受け取り、それを噛み砕き、息吹を吹きかけます。
    • すると、その息吹から五柱の男神が生まれました。この男神たちは、のちに天皇家と繋がる重要な神々となります。

誓約の解釈

誓約の結果について、スサノオは以下のように結論づけました。

私の清らかな持ち物から、美しい女神たちが生まれた。これは、私の心が清らかであることの証だ。」

一方で、アマテラスの持ち物から生まれた男神たちについては、「アマテラスの持ち物から生まれたのだから、アマテラスの子である」と判断しました。

この誓約によって、スサノオの潔白が証明され、高天原に滞在することを許されました。しかし、その後、スサノオが再び乱暴を働いたため、アマテラスは岩戸に隠れてしまいます。この誓約は、その後の神話の展開へと繋がる、非常に重要な出来事です。

グループB:妻・櫛名田比売との間に生まれた子ども

八岐大蛇退治の時に櫛名田比売を助けました。その縁で櫛名田比売を妻にしました。

八島士奴美神(ヤシマジヌミノカミ)
・後の大国主の祖先となる重要な神です。

須勢理毘売命スセリビヒメ)
・後に大国主の正妻に

グループC:そのほかの女神から生まれた子ども

大年神(オオトシノカミ)

宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)
・稲荷神社の御祭神になる

日本書紀には

五十猛神(イソタケルノミコト)大屋津姫(オオヤツヒメ)と抓津姫(ツマツヒメ)も子供として記載されているようです。

スサノオと大国主の関係を深掘り

大国主はスサノオの子どもではない?意外な関係性

古事記では大国主はスサノヲの6代目の子孫として書いてあります。
八島士奴美神(ヤシマジヌノカミ)→布波能母遅久奴須奴神(フハノモヂクヌスヌノカミ)
→深淵之水夜礼花神(フカフチノミズヤレハナノカミ)→淤美豆奴神(オミヅヌノカミ)
→天之冬衣神(アメノフユキヌノカミ)→大国主命

日本書紀では子供と書いてあるようです。

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