「気分が落ちた自分」を、無理に変えなくていい。
- はじめに
- 1.「前向きになろう」とするほど、苦しくなることがある
- 2.エイブラハムは「感情」を敵ではなく、ナビゲーションとして捉える
- 3.「不安を消す」より、「不安な自分を責めない」
- 4.エイブラハムが教えるのは「一気に喜びへ飛ぶ」ことではない
- 5.バシャールの「ポジティブ」は、感情を偽ることではない
- 6.「ワクワク」は、いつも大きな夢の形をしているわけじゃない
- 7.人生の流れが止まったように感じるときほど、「修正」しすぎない
- 8.宇宙理論を生きるとは、「自分を理想の自分に矯正する」ことではない
- 9.人生を変えるのは、「最高の自分」ではなく「今の自分との関係」
- 10.「今日は元気じゃない僕」も、ちゃんと人生の一部だ
- まとめ
- 🌱 今日の一歩
はじめに
宇宙理論を知ると、人生が少しずつ面白くなってくる。
「思考が現実をつくる」
「いい気分でいることが大切」
「ワクワクする方向へ進む」
「宇宙を信頼する」
そんな言葉を知ることで、今までとは違う角度から人生を見られるようになる。
でも、ここには一つ落とし穴がある。
それは、
「いい状態でいなければならない」
と思ってしまうことだ。
落ち込んだら、
「こんな気分じゃダメだ」
不安になったら、
「波動が下がっている」
イライラしたら、
「引き寄せに悪い」
悲しくなったら、
「もっと前向きにならなきゃ」
――そうやって、感情そのものと戦い始めてしまう。
でも、本当に宇宙理論とは、そういうものだろうか。
僕は最近、むしろ逆なんじゃないかと思う。
人生の流れを変える最初の一歩は、
自分を無理に前向きにすることではない。
今の自分を、
「まあ、今日はこんな日もあるか」
と、そのまま認めてあげることなのかもしれない。
1.「前向きになろう」とするほど、苦しくなることがある
例えば、朝起きたらなんとなく気分が重い。
特別な問題があるわけではない。
でも、何となくやる気が出ない。
そんな日は誰にでもある。
ところが宇宙理論を知っていると、
「これじゃダメだ」
と思ってしまうことがある。
「いい気分に戻さなきゃ」
「感謝しなきゃ」
「ポジティブに考えなきゃ」
「宇宙を信頼しなきゃ」
そうやって、自分の感情を一生懸命持ち上げようとする。
すると、
「気分が落ちている自分」+「そんな自分はダメだという考え」
になってしまう。
本当は最初にあったのは、
「今日はちょっと気分が重い」
だけだった。
それなのに、
「こんな自分では願いが叶わない」
「波動が低い」
「もっと頑張らなきゃ」
と、どんどん話が大きくなっていく。
これでは、心が休む場所がなくなる。
だからこそ、
感情を変える前に、感情を敵にしない。
ここが大切なんだと思う。
2.エイブラハムは「感情」を敵ではなく、ナビゲーションとして捉える
エイブラハムの教えには、非常に分かりやすい考え方がある。
それが感情のスケールだ。
エイブラハムによれば、感情は自分の「波動の状態」を知らせる指標。
喜び、愛、感謝、情熱などだけが良い感情で、怒りや不安は悪い感情――という単純な話ではない。
感情には段階があり、今どこにいるのかを教えてくれるものとして捉える。公式のスケールでも、JoyやLove、Appreciationから、Frustration、Doubt、Worry、Fearなどまで幅広く示されている。
つまり、
「不安になった=失敗」ではない。
「今、自分はここにいるんだな」
と気づくためのサインとして見ることができる。
これは、かなり大きな違いだ。
感情を採点するのではなく、
感情から現在地を知る。
それだけで、心との付き合い方が変わってくる。
3.「不安を消す」より、「不安な自分を責めない」
ここで面白いのは、
不安そのものよりも、
「不安になっている自分はダメだ」
という二次的な思考のほうが苦しさを増やすことがあることだ。
例えば、
「明日のことがちょっと心配だな」
これは、ただの感情だ。
でも、
「こんなことを考えていたら悪いことを引き寄せる」
となると、話が変わる。
さらに、
「もっとポジティブにならなきゃ」
となれば、不安を抱えながら、同時に自分を責めることになる。
だから、こんなふうにしてみる。
「今、ちょっと心配なんだな」
それだけ。
解決しなくてもいい。
ポジティブに変換しなくてもいい。
まず、
「そう感じている自分がいる」
ことを認める。
すると不思議なことに、感情は少しずつ動き始める。
4.エイブラハムが教えるのは「一気に喜びへ飛ぶ」ことではない
ここは、かなり重要だ。
落ち込んでいるときに、
「さあ、感謝しよう!」
と言われても、なかなかできない。
悲しいときに、
「すべては完璧なんだから喜ぼう!」
と言われても、心がついてこない。
だからエイブラハムの感情のスケールは面白い。
感情は段階的に存在している。
例えば、
絶望 → 悲しみ → 不安 → 疑い → 焦り → 退屈 → 希望 → 楽観 → 前向きな期待 → 情熱 → 喜び
というように、いくつもの段階がある。
だから、
「今すぐ喜びに行かなきゃ」
ではない。
むしろ、
「今より少し楽なところへ移動する」
という考え方ができる。
「最悪だ」
から、
「まあ、まだ何も決まったわけじゃない」
へ。
「どうせ無理だ」
から、
「ひょっとしたら方法はあるかもしれない」
へ。
「もう嫌だ」
から、
「今日はもう休もう」
へ。
これだけでもいい。
人生を変えるのに、いつも大ジャンプは必要ない。
心が一段だけ軽くなる方向へ向かえばいい。
5.バシャールの「ポジティブ」は、感情を偽ることではない
ここでバシャールの考え方も重なってくる。
バシャールは、バシャールの公式(Follow Your Excitement Formula)の中で、
今この瞬間に最もワクワクするものへ行動すること
そして、
結果について特定の期待や執着を持たないこと
を伝えている。
さらに基本原則では、
「You always have free will and the freedom to choose.」
つまり、常に選択する自由があるという考え方を示している。
ここで大切なのは、
「不安を感じてはいけない」
ではないということ。
例えば、
今日は気分が落ちている。
だったら、
「今日は静かに過ごす」
という選択もできる。
少し散歩したいなら歩いてみる。
コーヒーを飲みたいなら飲む。
誰かと話したいなら連絡する。
何もしたくないなら、少し休む。
つまり、
感情を無理やり変えるのではなく、その瞬間の自分にとって自然な選択をする。
そこから流れが変わることがある。
6.「ワクワク」は、いつも大きな夢の形をしているわけじゃない
ここも誤解されやすいところだ。
「ワクワクに従う」
と聞くと、
起業する。
会社を辞める。
海外へ行く。
大きな夢に挑戦する。
そんなことを想像してしまう。
でも、必ずしもそうではない。
バシャールの公式説明では、最もワクワクする選択肢に行動することが示されているが、それは必ずしも大きなプロジェクトやキャリアに限られない。
例えば、
「今日は本屋に寄りたい」
それもいい。
「久しぶりに友達に連絡してみようかな」
それもいい。
「今日は早く寝よう」
それもいい。
「この記事を書いてみたい」
それもいい。
大切なのは、
人生を大きく変えることではなく、今この瞬間の自分と少しずつ噛み合っていくこと。
宇宙理論を実践するというのは、
「すごい人生を生きる」
ことではない。
自分の感覚を無視しない人生を生きる。
そういうことなのかもしれない。
7.人生の流れが止まったように感じるときほど、「修正」しすぎない
人生には、
何をしてもうまくいかないように感じる時期がある。
頑張っても結果が出ない。
気分も上がらない。
やる気も出ない。
そんなとき、
「何が間違っているんだろう?」
と自分を修正し始める。
思考を変えよう。
波動を上げよう。
信念を書き換えよう。
アファメーションをしよう。
もっと行動しよう。
もちろん、そうした方法が役立つ場合もある。
でも、
修正すること自体が目的になってしまったら、少し立ち止まってもいい。
車で言えば、ハンドルを細かく切り続けているようなものだ。
右へ行きすぎた。
今度は左。
また右。
また左。
そんな運転では、どんなに正しい方向を知っていても疲れてしまう。
ときには、
ハンドルを少し緩める。
前を見る。
そして、
「今できることを一つだけやろう」
でいい。
8.宇宙理論を生きるとは、「自分を理想の自分に矯正する」ことではない
僕はここが、Vol.55で一番伝えたいところだ。
宇宙理論を学んでいると、
「もっといい自分になろう」
と思いやすい。
もっとポジティブに。
もっと穏やかに。
もっと感謝して。
もっと信じて。
もっと手放して。
もっとワクワクして。
でも、これを全部「やらなければならないこと」にした瞬間、
宇宙理論が、人生を楽にするものではなく、自分を評価する新しい物差しになってしまう。
それは少し違うんじゃないかと思う。
エイブラハムの公式説明では、感情は自分とソースエナジーとの「alignment」を知らせる指標として説明されている。
そしてバシャールは、人生の最高の目的を「自分自身であること」と説明している。
だとしたら、
「宇宙理論を完璧に実践できる自分」
になる必要なんてない。
嬉しい日もある。
落ち込む日もある。
迷う日もある。
やる気がある日もあれば、何もしたくない日もある。
その全部を含めて、
僕は僕として生きている。
そこからでいい。
9.人生を変えるのは、「最高の自分」ではなく「今の自分との関係」
考えてみれば、人生はずっと自分と一緒にいる。
仕事よりも長い。
恋人よりも長い。
友人よりも長い。
家族よりも長い。
最後まで一緒にいるのは、自分自身だ。
なのに、
「もっと良くならなければ」
と、いつも自分を追い立てていたら疲れてしまう。
だから、今日から少しだけ変えてみる。
失敗したとき、
「なんでこんなこともできないんだ」
ではなく、
「まあ、今回はこうだった」
とする。
落ち込んだとき、
「波動が下がった」
ではなく、
「今、ちょっと疲れているんだな」
とする。
迷ったとき、
「早く答えを出さなきゃ」
ではなく、
「まだ分からないから、もう少し見てみよう」
とする。
そして、ほんの少し心が軽くなる方向へ進む。
それでいい。
宇宙理論は、
自分を別人に作り替えるための理論ではない。
むしろ、
本来の自分との距離を少しずつ縮めていくための考え方。
そう考えると、ずいぶん優しくなる。
10.「今日は元気じゃない僕」も、ちゃんと人生の一部だ
人生には晴れの日だけではなく、曇りの日もある。
でも、曇っているからといって、
「空が間違っている」
とは思わない。
雲がある日も空だ。
雨の日も空だ。
夕焼けの日も空だ。
星が見えない夜も、空はそこにある。
人間も同じなのかもしれない。
元気な僕。
不安な僕。
迷っている僕。
挑戦している僕。
休んでいる僕。
全部、僕だ。
だから今日は、
「今の自分を、無理に好きにならなくてもいい。
ただ、敵にしない。」
それくらいでいい。
エイブラハムの教えでは、感情は現在の状態を知らせるガイダンスとして扱われる。
バシャールは、自分自身であること、自由に選択すること、そしてその瞬間のワクワクに行動することを基本原則としている。
この二つを重ねてみると、僕にはこんなふうに見える。
感情は、現在地を教えてくれる。
そして選択は、次に進む方向を自分で決める。
だから、
「今の僕はダメだ」
から始めなくていい。
「今、僕はここにいる」
から始めればいい。
その一歩から、また人生は動き始める。
まとめ
宇宙理論を知ったからといって、
毎日ポジティブでいなくてもいい。
不安になってもいい。
落ち込んでもいい。
迷ってもいい。
疲れてもいい。
大切なのは、
そんな自分を見つけた瞬間に、さらに自分を責めないこと。
「こんな気分じゃダメ」
ではなく、
「今はこう感じているんだな」
と気づく。
そして、
「じゃあ、今より少し楽になるには何を選ぼう?」
と、自分に聞いてみる。
それだけでも十分だ。
宇宙理論は、
「いつも笑っていなさい」
という教えではない。
自分の感情を感じながら、それでも自分の人生を選んでいく。
その積み重ねなのだと思う。
そして、今日の自分を否定しなくなったとき、
明日の自分は、
昨日までより少し自由になる。
🌱 今日の一歩
今日は一つだけ、
「今の自分を変えようとしない時間」
を作ってみよう。
もし気分が重かったら、
「元気にならなきゃ」
と言わない。
不安だったら、
「不安を消さなきゃ」
と言わない。
ただ、
「今、僕はこう感じているんだな」
と認める。
そして、その状態からほんの少しだけ楽になることを一つ選ぶ。
温かい飲み物でもいい。
散歩でもいい。
音楽でもいい。
早く寝ることでもいい。
何もしないことでもいい。
人生を変える一歩は、いつも大きな決断とは限らない。
自分に対する扱いを、ほんの少し優しくする。
それも立派な「選択」だ。


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